森のパン屋さんでびっくりな出会い
あれ!?息子にお兄ちゃんが?!
ついでにとーちゃんも顔が濃くなった!?
紀美野町というところの山奥にあるパン屋へ行ってきました。
前回東京から来た友達と行った「ドーシェル」よりも
さらに奥へ行った、本当に山道の中にあるパン屋でした。
ログハウス風の店内に入り、
「どのパンにしようかなぁ」とワクワク品定めしていると、
壁に無造作に貼ってあったメニューを見て
ダンナくんが「オレ、パスタ食べたい」と言いました。
内心(え!?パン屋でパスタぁ?邪道だよぉ!)と思いました。
こちらはパン屋ですが奥にテーブル席があって
パスタやドリンクが頂けるようになっています。
しかしこの山奥で『海の幸』!?
しかもこの山奥で800円なんてそこそこ取るじゃないのよ、
(どんだけ山奥をバカにしてんだ)
それに画用紙にペンでちょろちょろっと書かれたメニューが
全然美味しそうじゃないし。。。
と、私にとってはあまり気が進まない提案だったのですが、
お昼をちょい過ぎてお腹が空いていたので
しょうがなくここで食べていくことにしました。
他にピザも頼みました。
いたって普通のパスタ。
がしかーし!!
ダンナくんが先に一口食べると、
しばらく目を丸くして言葉を失っている。
どした?どした?
するとダンナくん、ボソッと一言、
「やばい、これ、うまい・・・」
えぇ!なにそれ。
美味しいもん食べた時、いつもそんな表情しないでしょ。
いつもと違うダンナくんのリアクションに
違和感を感じつつ、私も一口食べてみる。
「・・・・・・!!」
本当に美味しいものを食べると
言葉を失うって本当なんですね。
私達、東京に住んでいた時は
それなりに色んなところへ食べに行きました。
目黒の、恵比寿の、新宿の、六本木の。。。。
「おいしい、おいしい」って言って食べてました。
それが全部幻だったのか、
この山奥ですべてを帳消しにされてしまうのか。
普段クールで辛口なダンナくんも
「今まで食べたパスタの中で一番うまい」と唸ります。
お互いに皿を交換しながら
しばらく無言で食べる時間が流れました。
ふと、ダンナくんが、
「せや、フランスの、ほら、・・・ブイヤベースの味や!」
「!!なるほど、ホントだ!ブイヤベースだ!」
確かに、魚介のダシとトマトソースがブイヤベースです。
きちんと、丁寧に作られてる、っていう味です。
そして何気なく、買ったパンを食べたらこれまたうまい。
そりゃそうだ。
サイドメニューのパスタがこれだけ美味しいのだから、
本業のパンがおいしくないわきゃないです。
と、いうことは。。。?
当然、そのトマトソースが塗られたピザも、
多分今まででナンバー1です。
ピザだって、中目黒のあんなとことか、麻布十番のこんなとことか、
美味しいと言われるピザはそこそこ食べた気がします。
薄焼きでもないし、おしゃれなピザじゃないけど、
でも、すごくすごく美味しかった。
当初高いと思っていた800円も、
これなら全然、「なんて安いんだ!」に変わりました。
黙々と食べる2人。
あんまり美味しいんで、私が
「食べログなんて、あんな面倒くさいこと
みんな親切によくアップしてるなと思ってたけど、
これはちょっと初めてアップしたいと思ったわ」
と言ったら、ダンナくんが
「それは絶対にダメだ!客が増えたら困る!」
と、すでに自分の店のものになったかのように拒否られました。
話は少し変わって、
この店内は一枚板のでっかく長いテーブルが
デン!と置かれています。
そこにそれぞれのグループが食事をしているので
なんとなく家族的な雰囲気になります。
隣のグループに4歳の男の子がいて、
色々と話しかけてくれたのをきっかけに
うちの息子も人見知りしない性格なので、
それまでの各家族の間に置かれていた目に見えない壁が
なんなく破られました。
打ち破られた瞬間。
インド人のお父さんと日本人のお母さん。
このお父さんと子どもがものすごくフレンドリーで。
子どもはロハンと言います。
ロハンは息子を何度も「遊びに行こう」と誘ってくれ、
息子は手を引かれようとすると「いや!いや!」と言い、
そんな押し問答が続くうちに
あれよあれよと仲良くなってしまい、しまいには。。。
息子がサイケですみません。
ロハンのパパに抱かれ
指差す先には
にわとりが。
こちらのカスタードなどの卵は
このにわとりからもらってるらしいです。
すっかり仲良くなって、
しばらくずーっとここで遊んでいました。
ちなみにこのインド人のパパ、和歌山市内でヨガ教室をやっているそうで。
ブログを覗いたらインド料理の先生もやっていて、
ちょこちょこテレビに出ているような人だったのです。
確かにあれだけ日本語が話せてフレンドリーで、ユーモアもあったら
テレビ局はほっとかないなぁと納得です。
かーちゃんいなくったってヘーキだもーん!
兄弟がいたら、こんな感じなのかなぁ。
ずっと手を離さないで2人歩く後ろ姿が
なんとも言えずかわいかったです。
この時、パン屋のご主人と色々話していたら
20年前、東京のフレンチレストランでシェフをしていたそうです。
やっぱり!!と、声を上げてしまいました。
ここでも思ったのですが、
本当に美味しいものを食べた時って、
気安くシェフに「おいしかったですぅ~」なんて言えないんですね。
なんか恐れ多いような気がして。
なので、フレンチと聞いてただただ納得して、
また来ようと心に決めて帰ってきました。
お土産にと、そこの庭になっていた胡桃と
絶品のトマトソースを頂きました。
本当にごちそうさまでした。(合掌)
by kaorelax0307
| 2011-09-23 05:46
| 和歌山周辺