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カオリラックスのリラックスブログ

10/27~28お産ってこんなに大変なの!?③

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分娩室へ移動することになった。
ん?移動ってまさか歩いて?
もちろん数歩歩けばすぐのところにあるのだが、もう起き上がるのさえ困難な状況にあるのに歩くだなんて。
「ちょっと我慢して頑張って。」そう言われておっかさん助産師さんに思い切りもたれかかって移動。もちろん「う゛ーっっ!あ゛ーっっ!ひーっっ!」と呻きながら。分娩台に乗ることも物凄い障害だった。

さぁ、やっとここまで来た。
しかし私のいとこはここから7時間かかったと言うのだから侮れない。私はどれくらいかかるのだろう。
もう全身の筋肉は感覚を失って自分の身体が自分ではないみたい。
あー!もう私はどうなってしまうのだろう。このまま私の知らない世界に飛んでいってしまうような、未体験ゾーンに来てしまったような、そんな気持ちだった。

陣痛が最高潮になってきた。(毎回そう思ってきたのだけど、残念ながら毎回更新されてきた)この病院ではいきんではダメなので、どんな痛みでもとにかく「息を静かにはいて~」と言われる。 腰の辺りにあるつかまり棒も持ってはダメ。手は胸に。でも、痛みにたまらず結局胸をギューとするのだが。
痛みの波が来る度、「もう頭見えてるでしょ!?」「もう出てくるでしょ!?」と思った。これで出てきてないのならどんだけ痛くなるんだと。でも現実には毎回痛みが想像を超え、頭が出てくるのはもう少し先だった。

私はソフロロジー式の模範生ではなかったので、結局いきんでしまって入り口が切れたらしい。
「赤ちゃんの頭もちょっと曲がってるから、もう切りますね。」
あーもうどうぞどうぞ。赤ちゃんが出るならどうにでもしてください。

頭が見えてきてから何分くらい格闘したのか。「頭が見えてきたよ」とは教えてくれなかったので、いま赤ちゃんがどの位置にいるのかわからないままとにかく「これが最後だ」という気持ちでいきんだ。(いきんじゃいけないんだけどさ。)

いよいよクライマックス。
最後に「はい、ウ○チする時のようにして~!」と言われたのは覚えている。本当に出ちゃいますよーっ!いいんですかぁぁぁー!、という気持ちでウッとしたら、ニョロツル~というこれまた今までに感じたことない感覚が抜けた。
視界には映らなかったが出たのがわかった。
「元気な男の子ですよ!」と言われた。
それから産声が聞こえるまで長く感じた。

オンギャアァァァァーッッ!

めちゃめちゃ甲高い、ネコのような産声だった。
「高い声だねぇ!」と笑われ、私も思わず笑ってしまったと同時に涙が一気に溢れ出た。赤ちゃんに負けないくらい嗚咽した。(この瞬間は今打ってても号泣できる。)
この産声を聞くために今まで頑張ってこれたようなものなので、それが今現実となって「私にもこの瞬間が来たんだ」と、ただただ感動した。

まだ完全に血の拭き取れてない、ホントに産まれたての状態で赤ちゃんを私の素肌で抱いた。(カンガルーケア)
さっきまで私の目に見えないお腹の中にいた子が、いま私の前にいて体をさわっている。夢見心地としかいいようがない。
月並みだけど、素直に「産まれてきてくれてありがとう。よく来てくれたね。頑張ったね。」と思えた。その言葉しかないような気持ちだった。

そうして分娩台の上で一時間以上カンガルーケアをし、最高に幸せな時間を過ごした。

余談だが、カンガルーケア中何度も息をハァハァしていたら先生に「そんなにハァハァ言ってたら赤ちゃんにそれが移るよ。なんか喋ってあげなさい。」と言われてしまい、会陰縫合されてる中「ありがとう~」「大好き」「愛してる~」と甘い言葉をたくさん投げかけたのでした。

というわけで10/28(水) 2:37、3300g 50cmの男の子が産まれました。
よろしくお願いします。
by kaorelax0307 | 2009-10-30 18:14 | 忍忍妊婦