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カオリラックスのリラックスブログ

熊野詣でに行って来ました。その2<熊野古道>


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ずいぶん山深いところまでやってきました。
ここは熊野参詣道の一つ、中辺路(なかへち)です。

熊野へ詣でるには色々な道があります。
まずはその説明から。(勉強したので言いたくてしょうがない)

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今の時代で言う田辺~熊野ルートを中辺路、
高野山~熊野ルートを小辺路(こへち)、
紀伊半島末端をぐるりと進むルートを大辺路(おおへち)、
伊勢から来るルートを伊勢路、
ここには載っていませんが、
小辺路と伊勢路の中間あたりにある
吉野・大嶺から来るルートを大嶺奥駈道(おおみねおくがけみち)、
と言います。

熊野詣では平安時代中期ごろから信仰を集めるようになり、
法皇や上皇などの皇族らの参詣が盛んになりました。(これを熊野御幸という)
その中でも白河上皇が生涯の間で9回もの熊野詣をしたことにより、
熊野信仰が熱狂的高まりを見せたようです。

その後、鳥羽上皇21回、
後白河上皇にいたっては34回もの御幸をしたらしいです。
ちなみに天皇の時は行事などに忙しく
誰一人として参ってないらしいです。
天皇の父親としての
権力と富と自由のなせる旅ってわけですな。

室町時代頃には武士や庶民にも広まり、
『蟻の熊野詣』と言われるほどの賑わいだったようです。

今で言ったら、
パリスヒルトンだとか叶姉妹の持ってるものが
庶民の憧れとなって、
同じ物を持つために行列作って並ぶ、みたいな感覚!?
(この例えについては深く考えないように。)

平安時代と言ったら都は京都。
京都からとことこ歩き、
淀川を船で渡り、
上の地図の水色の経路をずーっと徒歩で来るのだから、
昔の人は本当にすごいなぁと感心。
もっとも、偉い人は馬に乗ったり籠で運ばれてくるんでしょうが。
それでも、時には野宿ということもあるでしょうし、
食べ物だってそんなに大したものは食べられなかったはず。
すごいですねー。

というわけで、
私たちは上皇たちの主なルートだった中辺路を
文明の利器である車を使って辿りました。
うーん、快適。
(中辺路と311号線が平行して通っています)


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途中、車を降りて、
「野中の清水」という美味しい水が湧き出るスポットへ。


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道を登っていくとなんと野生のサルがいっぱい!
これにはびっくり!
息子は「アイアイ!」と大興奮。
息子の大声にサル達もびっくりして警戒気味でした。
(写真はすべてクリックで大きくなります)


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地元のおばあちゃんに遭遇。
おばあちゃんは山道をとことこ歩いてきて、
2リットルのペットボトルに水を汲みに来たんだそう。
これをまた持って帰るなんて大変だぁ、、、。

私たちはペットボトルも何も持ってなかったので
手酌で拝借。うーん、うまい!

しばらくおばあちゃんと談笑。
「ここは空き家が多いんやわ。来てくれるなら大歓迎やで!」
とスカウトされました。

そののち、
「あんたらペットボトルなんか持ってないやろ?
それ、やるわ。」と言い残し、スタスタ帰っていきました。

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美しい去り際のおばあちゃん。お元気で!

そこから歩いてすぐのところに「野中の一方杉」がありました。
私はずっと『一本杉』だと思っていて、
ダンナくんに「『一本杉』って名前だけど何本も大きい杉があるらしいよ。」と
得意げに説明していました。

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わかりますかね?これ、相当でかいっす。

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この杉を目にしたとき、
あまりのでかさに雄叫びを何度も上げなくては気がすまないほど、
びっくりおののきました。

ここではこの木が一番大きかったけど、
ほかにもでかくまっすぐ伸びた杉が何本も!
そしてこの後、だんなくんに
「ちゃうやん、『一本杉』やなくて『一方杉』やん。」
と言われてますますびっくりするのでした。


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こんな風情あるお茶屋さんも。
ここは本当に気持ちのいいところでした。
当時の人たちはきっと、
険しく厳しい山道を登ってきたところでここに辿り着き、
美味しい清水で喉を潤し、
杉を見て疲れを癒し、
お茶屋さんでくつろいだことでしょうね。

そんなことをずーっと空想しながら
私たちの旅はまだまだ続きます。

その3へつづく。。。
by kaorelax0307 | 2012-01-12 06:43 | 熊野詣2012